パズル・スツール

「puzzle」1枚の絵をいくつかのピースと呼ばれる小片に分け、ばらばらにしたものを再び組み立てるもの。家具工場で椅子を張る際に発生するハギレ。ミシンを使いそのハギレをパズルのように組み合わせる事で、端材となってしまったハギレ達にまた新しい道を見つける。
パズルのように組み合わされたフザブリックは、さまざまな色、素材、テスクチャなどを持つハギレ達の個性によって、豊かで深みがあり、心がウキウキするような楽しさを持つ。手間をかける事によって単一のファブリックにはない魅力が生まれる。異系丸鋼という工業用材料である「鉄筋」のテクスチャを、あえて「個性」として着目しその魅力を前面に押し出した製品である。
本来「欠点」とされるような素材の特徴を、デザインする事によって「魅力」として輝きを与え、本来の用途と違う目的に供する物に再構築するというスタイルは、今回の主要テーマである「アップサイクル」という概念に通じる物があると感じた。