商品紹介product
D^3(Day Dream Dripper)
調理器具 コーヒードリッパー
町工場の持つ最先端の技術を拝借して作ったステンレス製のコーヒードリッパーです。
フィルター要らずで、半永久的に使用できます。無骨ながら洗練されたメタリックなデザインで、アウトドア用、屋内用の2種類用意しています。
アウトドア用の方は、折り紙からインスパイアを得てデザインしました。平面に折りたたんで持ち運び、立体に組み立てて使用できます。
コーヒーの油分もそのままドリップされるのでコーヒー本来の味をお楽しみいただけます。
色んなコーヒーを淹れて、あなただけのドリッパーに育ててあげてください。
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構想当初はバネの利用を検討。
画力の限界に挑戦。 -
三栄金属製作所様を見学。
長いお付き合いになります。 -
端材を物色。なんでもできそう。
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プロのクリエイターさん達を前にプレゼン。震えそう。
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針金や段ボールで模型を製作。
不器用さが目立つ。 -
針金や段ボールで模型を製作。
不器用さが目立つ。 -
新素材のステンレスのメッシュを使ってフィルターを試作。
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母親のミシンの技術に圧倒される。おかん、強い。
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目の細かさはクリア。粉がこぼれません。
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淹れてみた。この油っぽさは機械油なのかコーヒーの油脂なのか・・・。
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試作したフィルターを使って師匠の事務所にて試飲。
師匠「この油は・・・コーヒーの油や!!」 -
髪型がひどい。
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この素材のフォルムに可能性を見出す。
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サンエイ金属さんに無理を言って難しい加工を依頼。
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サンエイさんが加工を成し遂げてくださった。感謝。
講座を終えて
大阪大学人間学部人間科学科 1年 橋本 琢朗
元々、合理化や効率ばかりを追い求める価値観にはある種の反感を抱いていました。「無駄なものにこそ価値がある」というのが信条で、ファストファッションより古着、AT車よりMT車のほうが断然好きでした。
ただ、その考えを合理化や効率を最も強く求める「工場」の中に持ち込むなんて思いつきもしなかったので、この講義の概要を聞いたときには衝撃が走りました。それだけでなく、合理化や効率からはじき出された「不良品」たちをデザインの力で「富良品」として蘇らせるという新たな価値観、そしてその実践に自分が立ち入ることが出来る・・・わくわくしないわけがありません。緊張もあったものの、根拠の無い自信に満ち満ちながら、アイデアをとにかく量産しました。端材を片手に街を歩くと、普段は関心も持たないような些細なものにまで感動できて、なんだか発明家にでもなった気分でした。
ところが、いざ大宮師匠と具体的な商品案の構想に入っていくと自信はすっかり消え失せました。実際に針金などを使って商品モデルを制作してみると様々な問題点が浮き彫りになり、初期案とはまるで違うデザインが必要になりました。師匠の的確なアドバイスのおかげで洗練されたデザインにはなったものの、一方で自分はプロのすごさに圧倒され、一人じゃとても商品化まで漕ぎ着けない現実に打ちのめされました。
だから、今回のこの商品は、とてもじゃないけど僕が全部考えたとは言えません。それでもこの商品はかっこいいと胸を張って言えます。
今度こそは、自分の手で何かを生み出そうと思います。でもその時も、色んな人に助けてもらうことになりそうです。まあいいか。お世話になった皆様、本当にありがとうございました。